2010-01-01から1年間の記事一覧

冬の水 一枝の影も 欺かず

今月のことばは俳人中村草田男(1901~1983)の作品です。第一句集「長子」所収らしいのですが、私が見つけたのは、角川書店『俳句歳時記』です。 川や池や沼の水は冬になると、水草や藻も少なくなり、透明度が増します。冬の水は透明だから、水面に映る一枝…

一つのたいまつから

和文仏教聖典価格:¥ 525(税込)発売日:1996-02 一つのたいまつから 何千人の人が火をとっても たいまつはもとのとおりであるように 幸福はいくら 分け与えても滅るということがない 「一つのたいまつから~」はわかりやすく現代語訳されているので説明す…

初秋や 見入る鏡に 親の顔

今月のことばは村上鬼城(1865~1938)の俳句です。立秋を過ぎたころ、鏡を見入ると、親の顔によく似た自分の顔がある。そんな句をのこした鬼城は高崎で育ち高崎で亡くなった 俳人です。この句を教えてくれたのは、故松原泰道師でした。泰道師は昭和…